「お~はよぉ~。…まーだ眠い…」
「おはよ、姫」


私が朝食を食べ終わったと同時に姫がリビングに寝ぼけぎみに降りてきた。


相変わらず、昔から姫は朝が弱い。


「んじゃ、私行くね。」


朝食を食べ終わった私は席を立ち姫の横を通り抜け玄関に向かった。


「えっ!?まな!?ちょっと待ってー」


姫は大急ぎで朝御飯のパンを口にほおりこんだ。




いつだって何をするのにも一緒。


姫が私に合わせてくる。


でも何故か最後には姫が私の前を歩いてる。


それが私達の『普通』となってしまった。




「んがっ!…いったぁ~!」


まだ片一方しか靴下を履いていない姫は、ケンケンしながら玄関に向かう途中、何もない所で躓き、転けた。


姫は昔からドジだ。


またそんな光景を見てイラついてる自分がいる。




「「いってきまーす」」


胸の奥がモヤモヤする。


私のイラつきの理由が今日も分からないまま、私達はいつものように一緒に家を出た。