「ふぅん。4点、かな。」
――そんなリスティーヌに扮したセレーネが降り立つ瞬間を見ていた少年は、人混みの中でポツリとそう呟いた。
「おや、たったの4点ですか?オーリスの採点はやはり厳しいですね。」
そして、その少年…オーリスの隣に居た銀髪の青年は、自分の眼鏡を指で押し上げながら、残念そうに笑っていた。
「“たったの”って何だよ、ヴェルファイア。これでも良いほうなんだけど?」
「そうなんですか?」
きょとんとした表情で問いかける青年に、オーリスは「そぉだよ~」と笑いを作りながら言葉を続けた。
「だって、今居る皇太子妃候補は新しいのから0.5点と、-10点と、-500点だったからねぇ。……特にパンドラ王女は最低だね。いっそ、死ねば良いのに。」
最後に地を這うような声で呟くオーリスに、ヴェルファイアと呼ばれた青年は苦笑するしかなかった。
確かに、あの方は凄かったな、と思いながら。


