「仕方ない。愛しいランティス隊長のためにもお仕事、頑張ろーっと!」


そして、軽く伸びをしたオーリスは身を翻して室内の仕事部屋へと向かった。


「あ。そうそう。」


しかし、その途中で何かを思い出したかのように彼はは足を止め、ランティスのほうへと振り返る。

そして、その言葉に「何だ?」と言いながら視線を少しだけその少年のほうへ向けた。


「明後日、ラキアヴェルとかいう国のお姫様が皇太子殿下の後宮に入るらしいよ?仮にもお姫様だし、これで皇太子妃候補が4人だね~。」


そう言い残して再び室内へと歩き始めるオーリス。

その一方でランティスは深いため息を吐きながら、「また後宮に女が増えるのか……」と小さく愚痴を漏らし、その鬱憤を晴らそうと新人達を無理矢理叩き起こして剣を交えるのだった。