『この石は、ファンディールでは、珍しくもなんともない石なんですが、百合様が大変、お気に召していらして、旦那様が指輪にして差し上げたんです。』


『今もお母さん大事にしてるよ…記憶は、ないけど…。』


『そうですか…旦那様が知ったら、とても喜びますよ。』


クロウは、そう言って少しだけ悲しそうな表情をした。