二人の手には、力が入り歩みを進める足は少しゆっくりになった。 『いい?あんまり見たらだめだよ!』 凛ちゃんは、少し声のトーンを落として言う。 『うん…わかった。』 『いくよ!』 私が頷くのと同時に凛ちゃんの自転車を押す手に力が入り、小走りになった。 タッタタタタ…タッタタタタ…ダダダ−− 最後の方は、ダッシュに近かった。