瑠璃色の見せた奇跡



−コクリ………


一口飲む。


−コクリ………


もう一口。


アイザの母は、内心ほくそ笑んでいたに違いない。


数分した頃だろうか、シバは、いきなり襲ってきた眠気と戦っていた。


−なん……だ?急に……−


瞼が重く、意識が遠退いていく。


−眠る…わけには……いかないんだ……−



−ゴトッ−−


シバの手から紅茶のカップが絨毯の上に落ちて茶色い染みを広げていた。