『シバ、遠いところよく来てくれましたね。』 『いえ……そのアイザは?』 『アイザは、出掛けたっきりまだ戻らなくてよ。お茶でも召し上がってお待ちになってらして。』 『ありがとうございます。』 いないからといってここで帰るわけにはいかない。きちんと自分の気持ちを告げようとシバは待つ覚悟を決めた。 『今日は、どのようなご用件でいらしたの?』 『アイザ本人にお話します。』