『大丈夫ですよ、安心して下さい。こちらの方は、シバ様で、私はクロウと申します。』 『シバ……クロウ…?』 百合は、モゴモゴ呟く。 『とりあえず、お屋敷へ帰ってからお話を。』 行くあてもないから、着いて行くことにした。 どうやら、日本では、ないことは、確実のようだ……。 途中で行き交う人々が、百合を物珍しそうに眺めていった。