『この本は……?』 『これは、この国の歴史や儀式が書かれている書物だよ。』 深い緑色の表紙、開いて見ると読めない文字でいっぱい何か書かれている。 『読めない!』 『そりゃ、そうだ。』 お父さんは、テーブルに身を乗り出して、1ページめくるように手を添えた。 そこには、いかにも魔法使いです!って感じの怪しい衣装をまとった、長身のおじいさんの絵が描かれていた。