少しスピードを速めて歩いた。 こんな朝っぱらから痴漢とかヤダし。 でも確かに、視線を感じる。 見られている……。 人は、チラホラいるから、襲われる心配はないと思うけど…。 ……怖い……。 カバンから携帯を取り出し握りしめる。 もう一度後ろを振り返る。誰もいない。 やっぱり気のせいか…と正面に向き直った途端