瑠璃色の見せた奇跡



『あと、アイザの屋敷には変わりないだろうか?愛子のことが知れたら、まさかとは思うが、手を出してきたりしたら……。』


『昨夜遅くクロウが使いをやって調べさせたところ、どうやら人寄せの浜に、異国の民が打ち上げられたことは、伝わっているようです。ですが、愛子様とは、まだ……。』


『そうか……、せめて明日までは……。』


そうして窓から庭を歩いている愛子の姿を眺め、遠い目をした。