秘密な花嫁~旦那様は同い年~番外編

キッチンで氷枕を作って、愛人のことろに持っていく。


「マー君、頭上げれる?」


「ああ」


タオルを巻いた氷枕を、愛人の頭の下に敷いてあげる。


「これでよし」


「なあ、美結」


「ん?」


「泣いた?」


愛人の指が、そっと私の目元に触れる。


「だって、近づかなでって言うから」


「ごめん。でも俺、美結が一番大切だから。たとえ風邪でも、ひかせたくない」


「それは嬉しいけど、自分のことももっと大切にして?マー君が倒れたら、私悲しいよ」


「そうだな」


愛人の手が、私の目元からゆっくりと離れていく。


「ゆっくり眠って。私、ここにいるから」