秘密な花嫁~旦那様は同い年~番外編

「今日、習字やったんだろ?楽しかった?」


ほんとは今すぐに眠ってしまいたいと思ってるかもしれないのに、愛人は私の目をしっかり見ながら話をしてくれる。


「うん。ベラがね、友達3人連れてきてくれたの。またみんな、習字やりに来てくれるって」


「そっか。よかったな」


「うん」


どんなに疲れていても、愛人は毎日必ず私の話を聞こうとしてくれる。


そんな優しさが大好き。


「ねえマー君。野菜スープなら食べられる?お昼に作った残り物なんだけど……何も食べないよりはいいと思うから」


「そうだな。まだ仕事たくさんあるし」


そう言って愛人が起き上がる。


「大丈夫?こっちに持ってこようか?」


「いや。大丈夫」


愛人の言葉に頷いて、一緒にいつも食事をしてるダイニングに向かう。


「すぐに用意するね」


愛人が椅子に座ったのを見てキッチンに行き、野菜スープを温める作業に取り掛かった。