秘密な花嫁~旦那様は同い年~番外編

「じゃあ、始めてもいい?」


私の言葉に、みんな頷く。


「ねえ、美結。これは日本の文化なの?」


ミアがテーブルの上に用意してあった筆や硯を興味深そうに見ながら、私に聞く。


「うん。もとは中国の文化で……」


みんなに書道の歴史の説明、やり方を見せてあげる。


「で、私は書道の先生なの」


「へ~先生って、美結もすごいんだね」


そう言ってレイラは、感心したように首を動かした。


「そんなすごくはないけど……。みんなもやってみる?」


「私、やる」


最初に声を挙げたのはベラ。


「じゃあ、はいどうぞ。ベラはこの前やったけど、一人で大丈夫?」


「大丈夫よ」


そう答えてベラは、筆を持って紙に何かを書き始めた。