「そうだ、美結」


「ん?」


私の前の席に座ったベラに話しかけられる。


「さっきの、しゅうじ?だっけ?」


「うん」


「結構気にっちゃった。私の友達も誘うから、教室やってみたら?」


「えっ?」


ベラの口からそんなことが出るとは思わず、ビックリしてしまう。


「そりゃ、私もやりたいけど。でも、場所もないし・・・」


日本でもアメリカでも、習字の先生をやりたいと思ってた。


やれるものならやってみたいけど・・・


「いいじゃん、美結。やってみたら」


「マー君」


「教室は家でやればいいし」


「いいの?」