秘密な花嫁~旦那様は同い年~番外編

「ありがとうござます」


ダニエルさんがニッコリ笑う。


「美結、そろそろ帰ろうか?疲れただろ?」


愛人がそっと私の前髪を掻き上げる。


「うん。ドレス慣れないし、ヒールも。でも、マー君も疲れたでしょ?」


「俺は大丈夫。ニック、悪いけど送ってもらえるか?」


「はい。かしこまりました」


みんな揃ってホテルの外に出る。


しばらくするとホテルの入り口に、ニックさんが車をつけてくれた。


「じゃあね、ベラ」


「うん。また連絡するね」


ベラに手を振って車に乗り込む。


続いて愛人も車に乗った。


「そうだ。お義母さんとお義父さんは?」


「このホテルに泊まるって。で、少し観光して帰るってさ」