「そんな見ないよ」


「美結は分かってない」


体がふわっと浮いて、愛人の膝の上に座らされる。


「みんな、美結のことカワイイって見てるから」


「そんなことないよ」


「そんなことある。美結は俺のなのに」


少し拗ねたような言い方に、思わず笑ってしまいそうになる。


「マー君」


「ん?」


「大好き」


「俺も」


それから数日後、愛人に綺麗な淡いブルーのドレスを買ってもらった。


愛人が選んでくれたの。


それを着て、パーティーに参加した。