秘密な花嫁~旦那様は同い年~番外編

「んっ……」


気がついたら、私の周りには愛人やパパとママ、お義父さんとお義母さんがいて、いつもの病室に戻っていた。


「美結、気がついた?」


愛人が心配そうな顔をして、私の顔にかかった髪をよける。


「ん。大丈夫」


そう言って笑顔を見せると、愛人もパパたちも安心したようにホッと息を吐いた。


「赤ちゃん、女の子だったよ」


「ああ。早く会いたい」


「息するの、ちょっと苦しそうだったけど、でも頑張って生まれてきてくれたよ」


「うん。ありがとう、美結。あの子を生んでくれて。ありがとう」


その言葉を聞いたとたん、涙がポロポロと溢れてきた。


「もう、本当に泣き虫ね。美結は」


そう言ったママの頬にも、涙が伝っている。


よく見ると、お義母さんも涙を流していた。


この涙は、あの子が生まれてきてくれた嬉し涙。