秘密な花嫁~旦那様は同い年~番外編

パパと私たちの間に、一瞬沈黙が広がる。


『……そうか。大丈夫なのか?』


その沈黙を破ったのはパパだけど、いつもの優しい声ではなく、緊張してるような固い声だった。


「今、専門の病院で詳しい検査をしています。その結果で、今後方針を決める予定です」


『そっか。美結は、いる?』


「はい、かわりますね。美結」


愛人から携帯を受け取って、電話に出る。


「もしもし、パパ?」


『美結、大丈夫なのか?』


「うん、私たちなら大丈夫。ちゃんと前を向いてるよ」


『なら、大丈夫だな。詳しいことが分かったら、連絡して。パパたちに出来ることなら、なんでもするから』


いつも通りの優しい声に戻って、パパがそう言ってくれる。


「ありがとう、パパ」


『大切な娘夫婦と、孫のためだからな。ママが隣で心配そうな顔してるからかわるな』


「うん」