昔からこういうパーティーには、家族全員で参加してた。


「マー君は?」


愛人の肩から頭を上げると、今度は愛人が私の膝の上に頭を乗せる。


「俺もあるよ」


愛人のサラサラした髪をなでる。


「まあ俺の場合は、強制的にだったけど」


「そうなんだ」


「だから、全然楽しくなかった」


そう言って愛人は、ホッと息を吐いた。


「私は楽しかったな。おいしいものいっぱいあったし」


「食べ物?」


「うん。ママの作ったお菓子も、たくさんあったんだよ」


こういうパーティーのとき、ママはいろんな種類のお菓子をたくさん作ってた。


すごく人気で、すぐに売り切れちゃってたな。


「お義母さんは、ちゃんとお義父さんのことを支えてたんだな」