次の日、朝から愛人と病院に向かった。


二人で入院中の話を聞いて、これからしばらく過ごす個室に入った。


ベッドやシャワールームがあって、とても綺麗な部屋だった。


「美結、大丈夫?」


「うん」


私がベッドに座ると、愛人が心配そうな顔をして私を覗き込んできた。


「でも、寂しい」


「俺も」


「だけど、私頑張るから。赤ちゃんと一緒に」


「俺も一緒に頑張るよ」


コクンと頷くと、愛人がおでこにキスをしてきた。


「ねえ、マー君」


「ん?」


「日本に、このこと伝えなきゃだよね」


「ああ。そうだな」