秘密な花嫁~旦那様は同い年~番外編

ソファに座って最初に口を開いたのは、愛人だった。


「ごめん、美結。俺のせいだ」


愛人がギュッと唇を噛み締める。


「マー君」


そんな愛人を、そっと抱きしめた。


「アダムはまだ、可能性があるって言っただけだよ。きっと大丈夫」


「でも……」


本当はとっても怖い。


だって私たちは知ってるから。


病気になった本人の気持ち、病気を持った人を看病する家族の気持ち。


もうあんな思いをするのは嫌だ。


「マー君」


「ん?」


「明日、アダムが紹介してくれた病院行こう」


「ああ」