愛人も同じように不安を感じているようで、私の手をギュッと握ってきた。


「アダム、なにか赤ちゃんに?」


愛人が深呼吸をして、アダムに聞く。


「少し気になることがあってね」


そう言ったアダムは、私たちに向き直った。


「まだ検査をしないとはっきりとはしないけど、言っていいかい?」


アダムの言葉に私たちは顔を見合わせ、静かに頷いた。


「もしかしたら、心臓に病気を持っているかもしれないんだ」


愛人がハッと息を飲んだが分かった。


「マー君」


握っていた手をクイクイと引く。


「大丈夫?」


「ああ。美結は?」


「うん」


お互い大丈夫って頷いたけど、ショックは隠しきれない。