秘密な花嫁~旦那様は同い年~番外編

「もしもし、パパ?」


『美結?どうした?こんな時間に』


電話の向こうから、寝起きで少し掠れたようなパパの声が聞こえてくる。


「ママは?」


『ママ?まだ眠ってる』


「ママに代わって……」


『美結、どうした?泣いてるのか?』


心配そうなパパの声がする。


「美結、電話代わって?」


愛人がそっと私から電話を取り上げ、自分の耳に当てた。


「もしもし、愛人です。すみません、そっちは明け方ですよね」


私の頭を優しくなでながら電話をする愛人。


「実は美結なんですが、つわりが酷くて。お義母さんに会いたいって。……はい、分かりました。じゃあ、待ってます」


しばらくパパと話をした後、愛人は電話を切った。


「お義母さんまだ眠ってるから、すぐに掛けなおしてくれるって」