秘密な花嫁~旦那様は同い年~番外編

「じゃあ、お義母さんに電話しようか」


「うん」


まるで子供をあやすかのように私に話しかける愛人。


「電話取ってくるから、ちょっと待っててな」


「うん」


私の頭をなでて、愛人は寝室を出て行った。


「ママ……」


私がママになるのに、ママに会いたいなんて言ってたらダメだよね。


でも、今は会いたくてたまらない。


この前赤ちゃんが出来たって報告したときは、こんなに会いたいなんて思わなかったのに、やっぱり具合が悪いと心もどんどん落ち込んでいっちゃうのかな。


「美結、電話だよ」


寝室に戻ってきた愛人が、私に電話を渡してくれる。


それを耳に当てると、電話が鳴る音が聞こえてきた。


『はい』


しばらくすると、パパが電話に出た。