秘密な花嫁~旦那様は同い年~番外編

「美結、疲れてない?」


「うん。マー君も大丈夫?」


「ああ」


飛行機に乗って、数十時間。


やっとアメリカに着いた。


空港を出て駐車場に向かうと、スーツを着た男の人が大きな黒い車の前に立っていた。


「愛人様、美結様、お迎えにあがりました」


「ありがとう」


愛人がお礼を言うと、その人はニッコリと微笑んだ。


「美結。この人は、俺についてくれる秘書のニック」


「あっ、はじめまして」


慌ててニックさんに頭を下げる。


「今の社長にもついてて、引き続き俺にもついてくれることになったんだ」


この前愛人は一人でアメリカに行って、軽く社長の引き継ぎみたいなのしてきたんだよね。


本格的な引き継ぎは、これから行うみたいだけど。