そう遠くはない、ある日のことだった。





全てが始まり、そして終わりに向かい始めたのは・・・。







この世界の中には、未だに人間の知らない土地や建物がある。
過去に誰がどう創ったのか、過去にこの土地で何があったのか、それを
解明出来ていない場所が多く存在する。


まだ人間が足を踏み入れたことの無かった場所。
そこで全てが起こる。





標高5000mを越える山脈。
その山脈の頂上。周りは雪だらけだが、その空間だけ
雪も降らず雨も降らない。山脈の中には天然の洞窟がある。
だが、誰もその空間に足を踏み入れたことがない。


突如その空間から、異常なまでのエネルギー流が発生した。
エネルギーは何にも押さえつけられることなく、瞬く間に世界へと
広がっていった。だがエネルギー流が噴き出されていたのは、ほんの数秒間
だけであった。しかしそれこそが、全ての始まりの原因であった。

更にもう一つ。奇妙な山頂の空間。山頂に展開されている空間と、別の
空間が“接触”し、大きなエネルギーが世界に放たれたのである。




それ以来、世界はどことなくおかしな部分が出始めた。


そして・・・。






真っ暗な世界。



流れる未知数のエネルギー。


暗い空間の中で光る、雷。




果てしなき時空の狭間に浮く、“二人”の姿。

互いの力がぶつかり合い、衝撃波が発生する。




それとは違う別の空間で、エネルギーが渦となって、
現実世界に振動を与えていた。