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あの夜から二週間程経った日の放課後、俺は一人でバス停へと歩いていた。
朝の天気予報では午後から雨が降ると言っていたので、今日は自転車ではなく徒歩だった。
ちなみに鈴木達にカラオケに行こうと誘われていたが、気乗りしなかったため断り、先に学校を後にしていた。
「はぁ」
ため息をついて空を仰いだ。
あの夜以来、舞とは一度しか会っていない。
舞からの連絡が全くないため、俺からメールをし、会おうと誘ったのだが、バイトを理由に断られ続けた。
バイトの後少しだけなら大丈夫、とようやく会えた一日も、バイトがあるから夜遅くしか会えない。
そして明日は用事で朝早く起きなくてはいけないから、あまり遅くまでいれない。
とのことで、実質二人で会った時間は十五分程だ。
しかも、コンビニの前で座って話しただけ。
けれど、相変わらず光のない瞳を見て安心した。
虚空を抱えてるのは自分一人ではない。
それを確認できたことが、十五分間の中で唯一いい出来事だと感じた。
会ってから数日後、俺がメールで
「俺って舞の彼氏って言っていいの?」
「俺のこと好き?」
と、聞くと
「いいよ」
「好きだよ」
と、返ってくる。
返事を見る度俺は、その文章を運んでくる携帯を壊したい衝動にかられた。
好き、を並べられても、ハートマークをつけられても、そこに心がなければ、その言葉達はなんの意味ももたない。
虚しい。
心が向き合っていないと、付き合っているなんて名前だけで、寂しさが増すだけだ。
前よりひどくなっていく虚無感と共に、自分の考えの甘さを呪った。
同じ傷を抱えた者同士が一緒にいても、傷の舐めあいにしかならない。
自分に欠けているものを持っている者でなければ、それは歪んだ依存を生み出すだけだ。
〜♪〜♪
歩くなんて上の空で、そんなことを考えながらぼーっとつっ立っていると、メールの着信音がなった。
携帯を開いてみると、それは舞からだった。
