僕の忠犬ハチ公



「真平君って童貞?」

 俺は狼狽しながらも、今更見栄をはってもしょうがないと黙って頷いた。

「じゃあ、舞が教えてあげる♪」

「えっ?!」

 さっきといい、今といい、唐突すぎる舞の言葉に、俺は翻弄されっぱなしだ。

「お、教えるって何を?」

「セックス。絶対高校生のうちにやっておいたほうがいいって」

 何を根拠に絶対なのかはさっぱりわからなかったが、舞が言い終わるのと同時に、俺の肩に手を置いて、すっと顔を近づけてきたせいで、考える暇などなかった。

 お互いの息がかかる程の距離、舞はなまめかしく囁いく。

「さすがに私からはじめたら、なんか無理矢理っぽいからさ。もし、真平君がしたいなら、私にキスして……」

 そう言って舞は、瞳を閉じた。