僕の忠犬ハチ公



 俺は弁当を買うと、すぐに多目的ホールへと向かった。

 ホールに着くと小梅は、俺の言ったとおり先に弁当を食べていた。

「あ、真君」

 小梅は俺の姿に気付くと、手を振ってきた。

 しかし俺はそれに何も反応せず、ただ黙って小梅のもとへと歩いていった。

 いつもと違う俺の冷めた態度に、小梅の顔がわずかに強張る。

「し、真君……?」

「お前さ











うざいんだよね 」

 瞬間、小梅の瞳が凍りついた。

「毎日毎日俺のこと待ち伏せしてストーカーかよ。
俺がいやいや付き合ってやってたことに、いい加減気付けっつーの!
俺我慢の限界なんだよね。もう二度とお前と弁当食べないから。
今後俺に一切関わるな!
お前みたいなきもい存在は、一緒にいたら気分が悪くなるんだよ!!」

 俺はいっきに言い切ると、踵を返して歩きだした。

 もちろん小梅の顔なんか見ない。

 泣いていようが俺の知ったことではない。

 すべてはあいつの自業自得だ。

 クラスではぶられているのも、今俺に言われたのも、全部小梅が『きもい』からいけないのだ。

 俺は清々しく、解放感あふれる気持ちで教室に戻っていった。