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そして今にいたる。
俺と小梅は今日も多目的ホールで食べている。
……いい加減言わなくては、どうせやめるのなら何事も早いほうがいい。
俺は箸を止めると口を開いた。
「あのさ、小梅」
「なあに真君?」
…………
「お前と俺のクラスってたしか英語の担当、同じ澤村だったよな」
「うん」
「お前のクラスってもう教科書十ページ終わった?」
「うん、終わったよ」
「ちょっとそのページの和訳見せてくんない? 俺次の授業たしかあたるんだよね」
「いいよ、じゃあ教室からノートとってくるからちょっと待っててね」
「おう」
小梅は椅子から立つと小走りで多目的ホールから出ていった。
俺はその姿が廊下へ消えるのを見届けると、はぁ〜とため息をつき、テーブルに突っ伏した。
言えなかった。
いざ言おうと思っても、あいつの顔を見ると何故か言えない。
それになんかあいつ、一緒に弁当食うのやめたいって言ったら泣きそうだし。
一応あいつだって女子だ。
さすがに泣かせてしまうのは後味が悪いだろう。
「はぁ〜あ」
俺はもう一度盛大にため息をつくと起き上がり、食べかけの弁当の唐揚げを一つ口に放り込んだ。
くそっ、明日待ち伏せしていたら次こそ言ってやる!
俺は唐揚げを咀嚼しながらかたく決意をする。
しかし、そのかたい決意とは裏腹に、俺は次の日もその次の日も言えず、毎日待ち伏せをする小梅と、ずるずると昼食を食べ続けてしまうのだった。
