短編■ fashion


―――…可愛くなるお手伝いがしたい。

お客さまと話し合って一緒に服を選びたい。


そんな夢を、皆時々忘れてしまう。


スタッフを見ると、私の教育のできなさ具合が虚しくなる。

似合ってないのに、“可愛いですよー”と。

褒めまくって買わせる。

ノルマを達成したいから。
昇級したいから。

アルバイトの研修期間を終わらせて正社員になりたいから。


買って買って買って。

そんな気持ちを押し付けるようになる時がある。


散々試着して買わなかったら、内心イライラするようになったり。

接客業の意義を忘れてしまうようになる期間が誰にでもある。


それは店長である私の責任。
何度か移動があるんだけど、どこにいってもそれはある。