短編■ fashion


そんなことを思ったのは、自分がお客さんとして友達と行く際に、

“こんな服とかせいぜい今のうちだよねー”と女子高生が話しているのを見聞きしたからだ。


中途採用。
最初は研修でアルバイトと同じスタート。

とにかく右も左も分からない。

声出しや服の畳み方を先輩に習いながら、接客術を学ぶと言うよりは盗む。

とにかく最初は楽しかった、というか…

働くと言うよりは、“ショップ店員な私”に酔っていた。


人気があるブランドショップで働くことは、幼心にステータスで自慢だったからだ。

自己紹介する時に、“○○で働いてるんだー”と言ったら、

女の子は羨望の眼差しを、男の子はイイ女扱いをしてくれたから。


そう、“ショップ店員イコール、世間にオシャレだと認められた証拠”

――私はそんな風に思っていた。


毎日毎日オシャレが出来ることが楽しかったし、誇りだった。