「あーーーっ、
もぅ、彼氏
ほしーーーッッ!!!!!」
女子高生なら
誰もが通る思春期。
そんな思春期
真っ只中で
大声あげて叫んだのは
他の誰でもない、
この私。
名前は、
宮武 いちは。
彼氏と別れて
早3ヶ月。
友達はみんな
彼氏もち…
「叫ばなくても
聞こえる。」
この冷たい冷たい
口調で言葉を
私に浴びせたのは
城島 侑吏
(きじま ゆうり)。
私の幼なじみ
兼親友。
ちなみに
今居る所は侑吏の自室。
暇な時の私のたまり場。
「…だって。
みぃ~んな
彼氏いて私とは
全然遊んでくれないし。
愛してほしいし、
彼氏ほしいし、
彼氏ほしいし。」
「…。」
侑吏のベッドで
ゴロゴロする
私の話を
聞いているのか
聞いていないのか
侑吏は何も答えないまま
パソコンをいじいじ。