病室の扉が開いて、

怪我をした

堀江惠美の父親が
深刻そうな顔で
先に出てくる。

圭吾に気が付かないのか、

気が付いているが、
わざと無視しているのか、

とにかく

何か、
深く考え込んでいるような、
憔悴した
まなざしだった。