寒い季節が終わり、暖かい季節がやってきた。
4月――。
桜も満開になり、サラサラと音をたて舞う花びらは、まるでピンク色の雨のようだった。
美雨との生活も5ヶ月を迎えた。
美雨が、どこから来たのか、どんな子なのか……。
美雨に何があったのか、名前、年齢……。
美雨と一緒に過ごしてきた中で、いまだに美雨のことは何一つわからない。
俺の中では、そんなこと関係なかった。
ただ、一緒にいるだけで……。
でも……。
俺と美雨を引き裂こうとする運命の足音は
刻一刻と近づいてきて来ていたんだ――……。
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