美しい雨―キミの笑顔を見せて―




学校を出た時には、辺りは闇に包まれ、雪もいつの間にか止んでいた。


駅前の大通りはイルミネーションが輝き、沢山の人が行き交っている。


皆、楽しそうに笑顔を浮かべている中、帰宅ラッシュにハマった俺は、ノロノロとしか動かない車の中で晩ご飯のメニューを考えていた。


美雨と初めての過ごすクリスマス。


恋人でもない、ただの同居人。


しかも俺の片想い。


それでも俺の心はワクワクしていた。