「そっかぁ……。でも野菜炒めくらいは出来るよね?ただ炒めるだけなんだから」


「あぁ。それくらいは……」



バカにしてるだろ?


いくら料理がダメでも野菜炒めくらいは出来る……はず……。



「美雨ちゃん、食が細いのかもしれないけど、ちゃんと栄養あるものを食べさせてあげなさいよ?」


「わかってるよ」


「アンタみたいに毎日毎日、カップ麺やコンビニ弁当ばかり食べさせたらダメだからね!」


「わかってるって!」



優香は俺の母ちゃんか!?


俺だって、毎日、カップ麺やコンビニ弁当を食べてると体に悪いことくらいわかってる。



「料理でわからないことがあったら、いつでも電話してきなさいよ?」


「あぁ。ありがとな……」



俺は優香にお礼を言うと、コーヒーを一口飲んだ。