美しい雨―キミの笑顔を見せて―





「優香、ゴメンな……」



ドリンクバーコーナーから帰って、席に着いた優香に俺はそう言った。



「えっ?」



優香は何で謝られてるのかわからないと言った感じで俺を見た。


持ってきたオレンジジュースのグラスにストローをさす。


グラスの中の氷がカランと音をたてた。



「いきなり何?」



優香はそう笑いながら言うと、ストローをグラスの中でグルグル回す。



「せっかく晩ご飯を作ってくれたのに……さぁ……」



優香が作ってくれた晩ご飯を美雨が、あまり食べなかった事が気になっていた。


元々、食が細いのか、遠慮しているのか、ただ食べたくなかったのか、理由はわからない。


いつか栄養失調になって倒れるるんじゃないかと思ってしまう。


細すぎる美雨の体が心配だ。


でも美味しい晩ご飯を作ってくれた優香にも悪い事をしてしまったと思ってしまって……。


それを謝りたくて、優香と裕介をファミレスに誘ったんだけど……。


優香は「何?そんなこと?」と、笑っていた。