美しい雨―キミの笑顔を見せて―




あまり人のいない角の空いてる席に座る。


4人掛けの席で、俺の向かいに優香と裕介は並んで座った。



「優香、喫煙席で大丈夫だった?」



俺と裕介はタバコを吸うから喫煙席でも構わないが、優香はタバコを吸わない。


喫煙席エリアは広めだけど、やっぱり空気は悪い。



「大丈夫よ。雅斗と裕介のタバコで慣れてるしね」



優香はそう言って笑った。


食事を終わらせて来たので、注文はドリンクバーのみ。


それぞれドリンクバーから好きなドリンクを取りに行く。


俺はカップにホットコーヒーを注いで、席に戻った。


脱いだコートのポケットからタバコとライターを取り出してテーブルに置いた。


そしてタバコを1本出して、それを口にくわえ、火をつけた。