「今、女と一緒にいるんだ……」
『女!?ねぇ、それって彼女?彼女と同棲してんの?ねぇ?ねぇ?』
何でこういう話になると女はテンションが高くなるんだ?
「違う。彼女じゃない」
『えー!?彼女じゃないのに何で一緒にいるの?』
「それは……」
『あっ!わかった!雅斗……まさか……』
さっきとは真逆な妙に高いテンションの優香は俺の言葉を遮って、急に声のトーンを落とした。
『拉致とかしたんじゃないでしょうねぇ……。可愛い子がいたからって、それは犯罪だよ?』
「はい?」
『私、犯罪に荷担するつもりはないからね』
「何言ってんだよ……」
俺の口から溜め息がもれる。
「ちげーよ!拉致とかするわけねぇだろ?」
何考えてんだよ……。
でも……ゴミ捨て場にいた子を部屋に入れたってことは……優香の言う通り拉致になるのか?
いやいやいや。
違う。
あれは同意のもと、部屋に入れたんだ。
うん、だから拉致とは違うんだ。