俺の隣には、純白のウェディングドレスに身を包んだ


美雨、キミがいる。



「おめでとう!」



そんな祝福の声が沢山、聞こえる。


長く伸びた真っ赤なカーペットの上をゆっくりと美雨と手を繋いで歩く。


そんな俺達の上に降り注ぐ、フラワーシャワーとライスシャワー。



「雅斗、カッコイイよ」


「美雨ちゃん、綺麗だよ」



そう声をかけてきたのは優香だ。


その隣にいる裕介も笑顔で拍手をしてくれている。


裕介に抱っこされ手を振る女の子。


2年前に生まれた裕介と優香の子供の美亜(ミア)ちゃん。


俺は手に持っていたバルーンを美亜ちゃんに渡した。


そして、カーペットの終わりまで歩いたあと、後ろを振り向くと……。


大空に向かって、ハート型のバルーンが一斉に飛び立った。


俺達の明るい未来を暗示するように、どんどん上がっていくバルーン。


俺と美雨は手をギュッと強く繋いだまま空を見上げ、いつまでもバルーンを見ていた。