美しい雨―キミの笑顔を見せて―





「でもね、18歳の誕生日を迎えた時から、窓の外を気になるようになって……」


「そうですか」


「えぇ。特に今日みたいな雨の日は、一日中、窓の傍に座って外を見ているんです……」



彼女は窓の方を向きながら、そう言った。



「多分、アナタが迎えに来てくれるのを待っているんだと思います……」


「あの、彼女には会えますか?」


「えぇ。もちろん!喜びますよ」



彼女は嬉しそうに笑顔を見せた。



「こちらです」



彼女に案内され、部屋を出る。


彼女のあとをついて、長い廊下をゆっくりと歩いた。