「美雨……」 声が掠れて上手く声が出せない。 それでも必死に美雨を呼ぶ。 「雅斗?何?」 裕介が俺の口に耳を近づける。 「美雨……み、う……」 裕介が美雨を呼ぶ。 優香に支えられながら美雨が俺の傍に来た。 俺の手を握る美雨。 キミの温もりが伝わってくるよ。 ねぇ、美雨? 最後に……俺の願いを聞いてくれないか……。 「ねぇ、美雨……俺に……キミの……」 笑顔を見せて――……。