美しい雨―キミの笑顔を見せて―





「雅斗!しっかりして!今、救急車を呼んだから……」



優香が俺の傍に来て、そう叫ぶ。



「雅斗!しっかりしろ!大丈夫だから……」



裕介も傍に来て、そう叫んだ。


裕介も優香も泣いてる。


泣くなよ……。



「もう、ダメか、も、しんねぇ……」



体中が寒いんだ。


体中の感覚も鈍くなってきた。



「雅斗!そんなこと言うんじゃねぇよ!お前、美雨ちゃんを守るんだろ?美雨ちゃんが18歳になったら迎えに行くんだろ?そう言ったじゃねぇか!絶対に死なせねぇからな!」


「そうだよ!雅斗!しっかりしてよ!」



裕介、優香、ありがとうな……。


でもな、もう約束は守れねぇかもしれない……。


今さ、眠くて仕方ないんだ……。


俺、もう――……。