裕介は冷蔵庫から冷えた缶ビールを出して来て、俺に差し出した。
「サンキュー」
ビールを受け取る。
俺と裕介はビールのプルトップを開け、乾杯をしとビールをグビグビ飲んだ。
「ちょっと!もう飲んでんの?」
リビングのドアから優香の声が聞こえ、裕介とドアの方を向いた。
そこには浴衣姿の優香が立っていて……。
「美雨ちゃん?入って?」
そう言われて、美雨がリビングに入って来た。
優香と同じ浴衣姿の美雨。
胸が“ドクン”と高鳴る。
白地に紺色の蝶々の柄の浴衣。
長い髪をアップしている。
「どう?」
優香は紺地に白い蝶々の柄の浴衣だ。
美雨が着ているのと色違い。
「ちょっと!何とか言いなさいよ!」
「…………あ、うん」
そう返事したけど、何て言っていいのかわからなかった。