美しい雨―キミの笑顔を見せて―





「雅斗は、それでいいの?」


「あぁ」



優香の言葉に俺はそう答えた。


美雨が幸せになって笑顔を取り戻せてくれたらそれでいいんだ……。



「美雨が施設で暮らせるようになったら、いつでも会いに来て下さいねって言ってくれたんだ……。だから美雨と会えなくなるわけじゃない。永遠の別れになるわけじゃないから……」


「そうなんだ……」


「あぁ。それに……」


「それに、何?」


「美雨が18歳になったら迎えに行くよ」



俺の言葉に裕介も優香も驚いた顔を見せた。


俺は決めたんだ……。


美雨が施設を出る時は、俺が迎えに行くって……。