美しい雨―キミの笑顔を見せて―





「なぁ、雅斗?お前さぁ、美雨ちゃんを守るって言ってたよな?何があっても守るって言ってたじゃねぇか!社会的地位を失っても守りたいって、そう俺らに話してくれたよな?あれは嘘だったのかよ?」


「裕介、大きな声出さないで?隣に美雨ちゃんがいるんだから……」



大声を張り上げ、今にも俺に殴り掛かろうしてる裕介を優香が止めた。


裕介は“チッ”と軽く舌打ちして再び唇をギュッと噛み締めた。


裕介が怒りが痛いほど俺の胸を突き刺した。



「美雨を守りたい気持ちはあるよ……。その気持ちは今も変わらないし、裕介や優香に話したことに嘘はない……」


「だったら!」


「でもな……」



俺はそこまで言って、再び裕介と優香を見る。


でも……。



「法律の壁を壊すことは出来ねぇんだ……」