美しい雨―キミの笑顔を見せて―




全て話し終えたあと、裕介はグッと唇を噛み締め、優香は大粒の涙をポロポロとこぼしていた。



「美雨ちゃん、可哀相……。何で?ねぇ、何で?」


「いい年した大人のすることじゃねぇだろ……」


「美雨ちゃんは、どうなるの?」



裕介か優香からそう聞かれることはわかっていた。


俺は早乙女さんと美雨の今後を話し合い、帰りの車の中で、ある決意をしていた。



「美雨は、施設に返すよ……」



俺は裕介と優香の目を見て、しっかりとした口調でそう言った。


俺は美雨を施設に返すことに決めた……。