美しい雨―キミの笑顔を見せて―





中も外観と同じように木の造りで温かみがある。


外の静かさと反対に、中は子供達の元気な声が響いていた。



「今、夕飯の時間で騒がしくてすいません。さっ、どうぞ?」


「いえ。失礼します」



俺は彼女が用意してくれたスリッパを履く。



「こちらへ……」


「はい」



彼女について行って、通されたところは応接室だった。



「今日は園長が出張でいなくて……。あ、どうぞ?」


「失礼します」



彼女に促され、ソファーに座った。



「私が対応させて頂いても宜しいですか?」


「はい。アナタにお話を伺いたいと思っていたので……」


「そうですか。今、お茶を用意しますので、お待ち下さいね」


「あ、いえ、お構いなく」



俺はそう言ったけど、彼女は笑顔を見せると応接室から出て行った。